こんにちは。FP1級技能士のアトフジと申します
アトフジ
個人年金保険とイデコどっち入ろかなぁ?
今すでに入っているけど、イデコに切り替えた方がいいのかな?
こう思う方は多いと思います。
僕自身、銀行で8年間個人資産相談業務に携わっていますが、2012年頃〜2014年頃まで個人年金保険が一時的に流行った時期がありました。
銀行のノルマ項目にもありましたし笑
だから2017年以降イデコの対象者が拡大し、イデコの知名度が広がっていくにつれて、お客様から個人年金保険とイデコどっちがいいの?という質問を受けることがあります。
そこで今回、個人年金保険とイデコの仕組みを比較しながら、FPとして選ぶならイデコを選ぶその理由について解説します。
【本記事の内容】
- FPの僕が個人年金保険よりもイデコを選ぶ3つの理由
- 個人年金保険とイデコの比較
- 今すでに加入している人へ
スポンサーリンク
気になるところだけ読みたい方
個人年金保険よりもiDeCo(イデコ)を選ぶ3つの理由
まず結論として僕自身の考え方をお伝えします。
※個人的な意見のためあくまで参考までに
僕がもし「今、個人年金保険とイデコどちらか選べ」と言われたら間違いなくイデコを選びます。
そもそも、日銀のマイナス金利政策以降、個人年金保険の運用利回りは悪化の一途を辿り、2019年では販売を停止している保険会社もあるくらいなので、消去法でイデコなのかもしれませんが。
上記の理由を除いても私がイデコを選ぶ理由は3つあります。
理由1:所得控除の額がイデコの方が大きい
イデコは掛け金の全額が所得控除になります。
12万円支払えば、12万円の所得控除を受けられるので、結構大きいです。
ですが個人年金保険の場合は所得控除の上限が4万円と決められているため、仮に12万支払ったとしても4万円しか所得控除されないのです。
所得税が仮に10%とした場合、イデコでは12,000円の節税ですが、個人年金保険では4,000円しか節税されません。
仮に30年間で考えた場合、24万円も節税金額が変わってきます!
節税という面で見れば、この差はかなり大きい違いです。
※所得控除について知りたい方はこちら
参考:「所得税・住民税・所得控除とは?」イデコを理解するための税金の仕組み!
理由2:個人年金保険はインフレリスクに対応できない
個人年金保険の多くは「確定型」と言って、加入時に将来の年金額が決まっているものが多いです。
インフレとは物価が上昇していくことを指しますが、確定型の商品の場合は、もし仮に将来物価が上昇した場合でも、年金額は確定しているため増えません。結果として年金額の価値が目減りしてしまう可能性があるのです。
この年金額の価値が目減りすることを「インフレリスク」と呼びます。
イデコはでは運用商品として株式や不動産を選択することができますが、インフレで物価上昇すると、株式や不動産の値段も当然「物価」ですので上昇します。イデコ運用している資産はというと?
保有している資産が値上がりしているので上昇するのです。
このようにイデコではインフレリスクに備えることとが出来る点は強みだと思います。
※変額型の個人年金保険の場合は別です。
理由3:個人年金保険は途中でおろせてしまう
途中でおろせるのは安心すると思う方もいるかもしれませんが、そもそも個人年金保険もイデコも年金を準備するための商品。
途中でおろせてしまっては意味がありません笑
しかも個人年金保険は加入してから10年〜15年経たないと解約一時金が元本を割れてしまうというデメリットありますので、いっそ解約できないイデコの方が僕には安心です。
以上3つが僕が個人年金保険よりもイデコを選ぶ理由です。
スポンサーリンク
個人年金保険とイデコの比較【おさらい】
個人年金保険 | 比較項目 | iDeCo(iDeCo) |
年金、率の良い貯金 | 加入目的 | 年金 |
掛け金の一部 | 所得控除 | 掛け金の全額 |
出来る | 途中解約 | 原則出来ない |
選べない | 運用商品の中身 | 自分で選ぶ |
一時所得・雑所得 | 受取時の課税 | 退職所得・公的年金等控除 |
簡単にまとめると表のようになります。
個人年金保険の場合は一定期間経てば解約金が元金を上回るので、ちょっと率の良い貯金として加入する方も多かったですね。
今は率が悪すぎるので貯金目的で入ることは難しいですが。
ちなみに受取時の節税もイデコの方が優遇されています。
イデコの節税効果についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
参考:iDeCo(イデコ)【節税の仕組み】3つの節税効果を分かりやすく解説
今すでに個人年金に加入している方へ
今すでに個人年金に加入している方でもイデコに切り替えた方がいいという方も中にはいます。
- 加入期間が短い方(3年以下)
- 運用利率が1%を切っている方
- 所得税率が高い方
- 株や不動産で運用したい方
以上の方はイデコへの切り替えを検討する余地があると思います。
特に加入期間が短い方は、個人年金の運用利率が低い可能性があるため、イデコに切り替えた方が良いケースが多いです。
また運用利率が1%を切っている場合も、個人年金の運用益よりもイデコによる節税額が上回る可能性が高いため一度計算してみることをオススメします。
逆にこの運用利率が高い場合は「お宝保険」のため解約しない方が良いです!
ちなみに予定利率は、お手元の保険証券には記載がないと思います。
申し込み当時の保険商品の設計書に記載がありますが、ない場合は保険会社へ問い合わせましょう。
計算については、お近くでイデコ売りたい銀行員なら喜んで計算してくれると思いますよ笑
その際は、予定利率、基礎年金額、直近の源泉徴収票を用意すると、より具体的な資産ができますので是非ご準備を。
所得税率が高い方も、イデコによる節税効果が高まるので検討余地ありです。
また、インフレリスクの話聞いて「運用したい」と思った方は正直イデコにするべきです。
運用に関してはイデコは本当にいい制度だと思います。
その理由についてはこちらの記事で解説しています。
参考:【重要】イデコの運用方法は?投資信託との組み合わせが最強すぎる話
以上、個人年金保険とイデコの簡単な比較と、僕がイデコを選ぶ3つの理由についての紹介でした。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
【この記事を読んだ方にオススメ】
iDeCo(イデコ)で節税:所得税と住民税がいくら減るか計算してみました!